ポルシェは6月29日、“919トリビュート”ツアーの一環として行われたドイツ・ニュルブルクリンクの北コース“ノルドシュライフェ”でのポルシェ919ハイブリッドEvoによるタイムアタックを行い、これまでのレコードタイムを上回る5分19秒546という驚異的なタイムをたたき出したことを発表しました。
この“919トリビュート”ツアーでは、4月にはベルギーのスパ・フランコルシャンにおいて、2017年にポールポジションを獲得した時のタイムを12秒も縮める新記録を達成しています。
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35年ぶりの新記録
そして今回は、“世界一過酷なコース”として知られるノルドシュライフェのレコードタイムは、35年前に故ステファン・ベロフがグループCカーのポルシェ956によって記録された6分11秒13となっていて、これまで破られたことのないタイムとされてきました。
ポルシェはこのタイムを自らの手で破るために、LMP1マシンのポルシェ919ハイブリッドをエアロダイナミクスをはじめ、パワートレイン、足回りに至るまで全面的に改良された「919ハイブリッドEvo」を作り上げ、6月上旬には、アタックを担当した地元出身のワークスドライバー、ティモ・ベルンハルトが調整を行っていました。
そして当日、晴天で迎えた29日、予定どおりにタイムアタックが行われ、ベルンハルトが駆る「ポルシェ919ハイブリッド」は従来のレコードを50秒以上短縮する5分19秒546をマークしてみせたのでした。
まだまだ続く記録への挑戦ツアー
この新たなタイムを記録した「ポルシェ919ハイブリッドEvo」は、2018年シーズン用に計画されていたマシンをもとに、「もし、あらゆるレギュレーションから解放されたなら、どこまで速くなるか?」という技術者の夢と、参戦が中止された2018年モデルの919ハイブリッドを思い切り走らせたいという思いが実現させたマシンです。
そのため、フロント・ディフューザーとリア・ウィングは大型化され、さらに可変エアロダイナミクスも搭載し、その他の空力性能も最適化されています。これらの改造により、「919ハイブリッドEvo」は昨季のWECのレギュレーションに沿ったベースマシンよりも、ダウンフォースが53%も増大しているのです。
さらにエンジン出力はベースマシンの500hpから720hpへ、電気モーターの出力も400hpから440hpに向上させ、重量も39kg削減して849㎏にまで軽量化されています。
今後の“919トリビュート”ツアーの予定は、7月12日のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードや、ブランズハッチで開催するポルシェ・フェスティバル、そしてラグナセカで行われるポルシェ・レンシュポルト・リユニオンにおいても「919ハイブリッドEvo」を走らせる予定となっています。
コメント
コメント一覧 (9)
技術者を逃したくないのかな
つーかフェンダー上に穴開けないと飛ぶんじゃないのか
やっぱ制限無しみたいなマシンはオモロいわ
単純比較はできんが零戦二一型が940hp/2.4t(全備重量)やからな
飛んでもおかしくないわ
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